PMDD(月経前不快気分障害)について

1. PMDDとは?

PMDD(月経前不快気分障害)は、月経周期に関連して発生する深刻な気分障害です。通常、月経の1~2週間前に症状が現れ、月経開始後数日以内に軽減または消失します。PMDDは、月経前症候群(PMS)のより重篤な形態であり、日常生活に大きな影響を及ぼす可能性があります。

2. 主な症状

PMDDの症状は多岐にわたり、精神的および身体的な症状が含まれます。主な症状は以下の通りです:

• 強い抑うつ感や絶望感

• 不安感や緊張感の増大

• 突発的な泣き出しや感情の揺れ

• 極度の怒りやイライラ感

• 社会的な引きこもりや人間関係の悪化

• 集中力の低下

• 食欲の変動(過食または食欲不振)

• 睡眠障害(過眠または不眠)

• 身体的症状(乳房の痛み、頭痛、関節や筋肉の痛み、腹部膨満感など)

3. 診断

PMDDの診断は、患者の症状と月経周期との関連性を確認することから始まります。診断には、少なくとも2つの月経周期にわたり症状を記録することが推奨されます。精神科医や婦人科医による詳細な評価が必要です。

4. 治療方法

PMDDの治療は、症状の軽減と生活の質の向上を目指します。治療方法には以下のものが含まれます:

薬物療法:抗うつ薬(SSRI)、ホルモン療法、および漢方薬が用いられることがあります。SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)は、PMDDの治療に効果的であることが多くの研究で示されています。SSRIはセロトニンの再取り込みを阻害することで脳内のセロトニン濃度を高め、気分の安定化を図ります。これにより、PMDDの症状である抑うつ感、不安感、イライラ感の軽減に寄与します。漢方薬は、個々の体質や症状に合わせた自然療法です。当院では、患者様のご希望にや症状に合わせて、ご提案致します。

認知行動療法(CBT):ストレス管理や感情の調整を学ぶための心理療法です。

ライフスタイルの改善:定期的な運動、バランスの取れた食事、十分な睡眠を確保することが症状の軽減に役立ちます。

栄養補助食品:カルシウム、ビタミンB6、マグネシウムなどのサプリメントが効果を示すことがあります。

5. 当クリニックのサポート

当クリニックでは、PMDDの診断と治療に関する専門的なサポートを提供しています。患者様一人ひとりに合わせた治療プランを作成し、心身の健康をサポートします。PMDDに関するご相談や診察のご予約は、オンライン予約システムから承ります。